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『スーパーダーリン』、略して『スパダリ』。
ルックスが良く、高身長、高収入、大人の余裕と包容力・・などなど。
あらゆる高スペックを兼ね備えたスパダリ攻めと、そんなスーパーなダーリンに溺愛される受けは太古の昔から現在まで連綿と続くBL界の人気ジャンルのひとつと言えます。
「スパダリ」の意味とは?
「スパダリ」とは、“スーパーダーリン”の略称。
整った容姿、高身長、高学歴、高収入、大人の余裕と包容力がある…… といった高スペックな攻めへの称賛の言葉。 一昔前のスパダリは、高級マンションの高層階に住み、高級車に乗り、仕事もできて、女性もしくはBLの受けキャラクターを大人の余裕で包み込むという 非の打ち所がない印象だったが、 現在では財力がない未成年のキャラクターでもスパダリ認定されることがある。
というのも、“理想の夫”、“理想の彼氏”という意味合いが強く、 女性が望む多くの条件が揃うほどスパダリとして認められるのだが、 人によってその条件が違うため、しっかりとした定義がないからである。
引用:numan用語集『スパダリ』
ひと昔前までは財力や社会的地位のある攻めが『スパダリ』とされてきましたが、時代の移り変わりとともに近年では、財力や社会的地位はそこまで高くなくとも
- 精神的に大人である
- 包容力がある
- ルックスが良く賢い
などの要素を持った、年下や学生キャラたちでも『スパダリ』認定されることがあるようです。
(実際にBL作品を読んでいてもそう感じます)
古のスパダリも、令和のスパダリもそれぞれに良きですね。
本記事では、物腰柔らかな王子様系スパダリからオレ様系スパダリまで、様々なスパダリ攻めが登場するおすすめBL漫画をご紹介いたします。
王子様系スパダリ攻め
物腰柔らかな“王子様系”セレブスパダリが登場するBL漫画をご紹介いたします。
「青とジェント」秋平しろ
今日のゴハン代もカツカツな高校生の三浦直己。
そんな直己の家が更なる経済危機に瀕している時、綾間京一というIT企業社長がテレビに映し出される。それはかつて父の店の立ち退きに関わった男だった。
父さんの店を潰してのうのうと暮らすイケメン大金持ち!自分とかけ離れた世界にいる綾間を知った直己は、とある作戦を閃かせるのだが…!?
引用:https://booklive.jp/product/index/title_id/830560/vol_no/001
紳士でセレブなイケメン社長・綾間京一×ビンボー男子高校生・三浦直己
無鉄砲でまっすぐな高校生と紳士で大人なスパダリ攻めとの、ピュアな恋愛模様が描かれた秋平しろ先生の「青とジェント」。
はじめは“父と母が苦労する原因”となった(と直己は思っている)京一をハニートラップで罠にハメてやろうと近づいた直己だったが、実際に知り合った京一は優しい紳士で、生活に困る直己と母親のために動いてくれることに。そんな京一を知っていくうちに直己の心境には変化が訪れ──!? というお話。
秋平しろ先生の絵柄の雰囲気も相まってか、作品全体に品の良さと爽やかさ、柔らかさが感じられて好きでした。
個人的に、高校生(未成年)と年の離れた社会人という組み合わせでの恋愛を描いた作品は、楽しく読めるか、はたまた倫理面での嫌悪感や拒否感を感じてしまうかが作品によって分かれるというグレーゾーンジャンルに当たるのですが・・
(自分が年を重ねて“大人”側に寄るに従って、この傾向が顕著になったように思います)
「青とジェント」は、攻めの京一がしっかりと線引きや気遣いのできる紳士かつ大人な感性を持ったキャラクターだったことで安心して読むことができました。
(厳密に、こまかーーい気になったところを挙げると、直己から強く希望したとはいえ未成年にお酒飲ませるのはダメでは…とも思いますが、まぁ許容範囲)
作中で京一が大人だな、と感じたエピソードを二つご紹介すると・・
ハニートラップが失敗したあとせめて、と母親の経営する小さな清掃会社を京一の会社で雇ってもらえないか持ち掛けた直己に対して「それはいいね」と快諾するも、「担当部署に掛け合ってみるよ」と続けた京一。
「…綾間さんが決められないんですか?」
と尋ねた直己に
「今入ってくれている清掃会社にも社員がいてそれぞれの生活があるからね。僕の一存で突然変えることは難しいんだ」
と穏やかに返しながら
「付き合いのある会社にも紹介してみよう。すぐに需要があるかもしれない」「僕に任せて」
と請け合うシーンが、“大人”な京一と、まだまだ学生の“子ども”な直己との対比が見えるエピソードだな~と思いました。
京一に返された言葉にハッとして「それはそうだ」「すみません」と素直に思える直己もいい子。
もうひとつのエピソードは、直己がお守り代わりとして持っていた父の形見の古い名刺をめぐってのシーン。
京一に会うきっかけづくりのため、仕方なしに大事な父の形見の名刺を京一の会社の受付へと預けた直己。
最後の一枚だったのに、と落ち込みつつも名刺はそのまま捨てられているだろうと諦めていた直己へ、京一は捨てるどころか返してくれる。
「こんな古い名刺… 捨てられてると思ってた」
「とんでもない 古い物の8割は大事なものだよ」
まさかわざわざ返してくれるなんてと驚く直己へ京一が返したこの言葉が、京一の価値観や優しさ、知性を表していてなんとも素敵。
以上、王子様系スパダリな京一が大人だな~と感じた作中エピソードでした。
「青とジェント」のコミックス帯には『ビンボーDKがセレブ社長に仕掛ける罠! 果たして成功なるか!?』の文字が。
煽り文句だけを読むとなんだかちょっと不穏ですが、表紙は白と青をベースにした爽やかなデザイン。描かれている二人はまるで結婚式の高砂(たかさご)にでもいるよう。
京一が直己に「あーん」でスイーツを食べさせている様子はさながらファーストバイトです。
※ちなみに「高砂(たかさご)」とは結婚式で新郎新婦が座るテーブルのこと。「ファーストバイト」とは新郎新婦がウエディングケーキなどを食べさせ合う演出のこと。
高砂(たかさご)
新郎新婦が座るメインテーブルのこと。高砂席という。
引用:高砂とは?【披露宴・二次会のウェディング用語集】
ファーストバイトとは、結婚式でケーキ入刀した後に新郎新婦がケーキを食べさせ合う演出のこと。英語の “First byte” が由来であり、”byte” には「一口」や「かじる」などの意味があります。
引用:Arc-en-Ciel Journal(アルカンシエル ジャーナル)
表紙デザインの印象から受けるとおり、セレブなスパダリ紳士とピュアで無鉄砲な若者が出会ったことで芽生える甘い恋物語です。
シンデレラストーリーやマイフェアレディものがお好きな方にもおすすめの作品です。
「灰かぶりコンプレックス」木下けい子
恋人がいない歴=年齢の智紀は、SNSで出会った「ミチルさん」に恋をしていた。
優しくて、教養があって、ハンサムで、思いやりがある、ミチルさん(まだ会ったことはない)
そんなある日、街でミチルさんを見かけた智紀は、一生分の勇気をふりしぼって声をかけた!そして、デートをすることになったのだけど…… かっこいいしスマートだけれど、なんだか意地悪で!?
腹黒王子×ど根性姫のラブストーリー開幕★
引用:https://booklive.jp/product/index/title_id/551205/vol_no/001
美形の腹黒王子・直純(なおずみ)×純朴ど根性一般ピープル・智紀(ともき)
の二人が織りなす、セフレ関係から始まる純愛系BL。
タイトルの「灰かぶりコンプレックス」は、「シンデレラコンプレックス」をもじったものだろうと思われます。
「シンデレラコンプレックス」とは、童話「シンデレラ」のように理想の男性が現れて幸福にしてくれるのを待つ心理を指す言葉。
シンデレラコンプレックス(英: Cinderella complex)は、男性に高い理想を追い求め続ける、女性の潜在意識にある「依存的願望」を指摘したシンドロームの名称。童話『シンデレラ』のように、女は今日もなお、外からくる何かが自分の人生を変えてくれるのを待ち続けている、としてこう名付けられた。
引用:Wikipedia『シンデレラコンプレックス』
読み始めこそ、美形でお金持ちで甘い言葉をくれる攻めの直純こそが王子様で、その王子に気に入られセフレとなった受けの智紀が姫ポジションなのかと思うのですが──。
読み進めるうちにどうやら違うぞ、となっていくのがこの作品の面白いところ。
セフレ扱いをされながらも「それでもいい」と直純を慕う智紀は健気で可愛らしいのですが、健気なだけでなく謎のガッツと根性があり、それでいて純朴という。噛めば噛むほど味がするスルメのような(?)魅力ののキャラクター。
対する直純は、スパダリの言動をしながらもだんだんと(本気の恋はしたことがないゆえの)恋愛初心者っぷりやズレっぷりが垣間見えてきて、なんだか可愛く思えてくる不思議。
自分を幸せにしてくれる“王子様”を待っていたのはどっちだったのか──。
誰が、誰の王子様だったのか──。
「灰かぶりコンプレックス」は、全6巻で完結しています。
「花より男子」系統の、一般常識からは少しズレたセレブ×ド根性一般人ものがお好きな方にもおすすめの作品です。
智紀に本気か冗談か分からないちょっかいを出し続ける直純の友人・ミチル(男)や、
智紀と同郷の幼なじみでありかつ直純の秘書でもあるカナちゃん(男)
といった二人の周囲を取りまくキャラクターたちもまた、いいスパイスになっています。
「玉の輿ご用意しました」画:高緒拾 原作:栗城偲
「金持ちの恋人役ってこんなに大変なの!?」負け組人生から一転、玉の輿街道まっしぐら!?
中学卒業後に一家離散し、当たり屋で生計を立てている青依(あおい)。けれどある日、高級車を狙って飛び出したら、故意だと見破られてしまった!! 車から降りてきた男・印南(いなみ)は、青依の痛がるそぶりに顔色一つ変えない。それどころか、「通報されたくなければ、俺の恋人役をしろ」と取引を持ち掛けてきた!? 拒否権のない青依は、その日から印南のマンションで同居することに! 英会話やテーブルマナーの特訓が始まり、初めての経験だらけの毎日で!?
引用:https://booklive.jp/product/index/title_id/747400/vol_no/001
イケメン社長・印南(いなみ)×住所不定無職の当たり屋青年・青依(あおい)
の二人が出会い、嘘の恋人役から進展していく格差BL。
原作は栗城偲先生の同名BL小説です。
家族は一家離散、就職して真面目に働くも不運が重なり家も職も失ったことで悪い仲間とつるみ当たり屋として生計を立てていた青依(あおい)。
ある日ぶつかった高級車の持ち主・印南(いなみ)に故意の当たり屋だと見抜かれ、「通報されたくなければ、俺の恋人役をしろ」と脅されて──!?
始めこそ当たり屋なんてしている青依ですが、読むほどに好感の持てる頑張り屋。読み手を味方に付けるようなこの青依のキャラクター性が、作品の魅力にも繋がっていると感じました。
「玉の輿ご用意しました」とのタイトル通り、お話のベースは
不運な、でも一生懸命なキャラクターがある日突然お金持ちに見初められるシンデレラストーリー
ではあるのですが、青依の素直さや努力の描写があるからこそ読み手は応援したくなってきます。
教養のない自分を恥じ、少しでも印南の隣にふさわしく・・と努力を重ねる青依は実に健気。
※物語途中で、本人も自覚していなかったちょっとした青依のチート能力が明かされるのですが、それもまたなんだかバトルもの漫画感があって好きでした(笑)
青依が、ただ“なにもせずお金持ちに愛されちゃったラッキーなキャラ”ではなく、青依の人としての魅力がきちんと描かれていることで、印南が惹かれていく過程に納得感が生まれて引き込まれました。
2024年2月現在、原作の小説版が3巻まで、コミカライズ(漫画)版が4巻まで発売されています。
オレ様系スパダリ攻め
“オレ様系”ハイスペックスパダリが登場するBL漫画をご紹介いたします
「体感予報」鯛野ニッケ
「明日は晴れなので、この男は俺を抱くだろう」
人気上昇中のイケメン気象予報士・瀬ヶ崎(せがさき)の正体は、とんでもない暴君だ。崖っぷちエロ漫画家の葉(よう)はそのことをよく知っている。何故なら瀬ヶ崎と一緒に住んでいて、彼のために料理やら掃除やらをしているから! それもその筈、衣食住を保証してもらう代わりに『瀬ヶ崎の言うことを全部聞く』という契約を結んでいるからで――?
引用:https://booklive.jp/product/index/title_id/1283664/vol_no/001
人気イケメン気象予報士・瀬ヶ崎(せがさき)×売れない漫画家・葉(よう)
大学時代の先輩後輩(攻めの瀬ヶ崎が先輩、受けの葉が後輩)である二人が織りなす、格差BLかつイケメン腹黒系の執着攻めもの作品です。
「電子コミック大賞2023」のBL部門を受賞した人気作でもあります。
※「電子コミック大賞2023」の受賞作品についてはこちらの記事をご参照ください。
漫画を描き続けたい、でも食べていけないから就職しないと──、と進路を迷っていた大学時代の葉に
「衣食住の金は保証してやるから俺んとこに来い そこそこ高給取りになる予定だから その代わり 俺の言うこと全部聞け」
そう言って卒業後に葉を囲った、みんなの人気者だった先輩の瀬ヶ崎。
奴隷契約だ、なんて思いながらも瀬ヶ崎の提案を飲んだ葉。
そうして大学卒業後に同居がスタートしてみれば、家事や料理など瀬ケ崎の身の回りの世話のほか、なぜか晴れの前日だけ瀬ケ崎は葉を抱くようになって──? という。
この“晴れの前日にだけ抱かれる”というのがなぜなのかという部分が、読み手の興味をそそりますよね。
表では物腰柔らかな爽やかイケメン気象予報士が、家に帰ると口が悪くてオレ様で好き放題。
そんな腹黒系イケメン瀬ケ崎はなぜ、売れない漫画家である葉をわざわざ養って囲っているのか。
この時点ですでに手練れのBL読み名探偵たちの脳裏に浮かぶ理由はひとつでしょうが、張本人の葉はまったく気づかないんですよねぇ。いいぞ。
コミックス帯の『どうしたら俺だけのもんになんの』は誰から誰に向けられた言葉だったのか。
鯛野ニッケ先生の綺麗な絵柄も魅力です。
格差BLや、モテる攻めにとって受けたった一人だけが特別系BLがお好きな方にもおすすめの作品です。
「ララの結婚」ためこう
今日からお前はオレの嫁だよ
引用:https://booklive.jp/product/index/title_id/556305/vol_no/001
約束されていた富豪との婚儀の直前、双子の妹・ララは好いた男と村を離れた。ラムダンはララを無事に逃がすため、ララのふりをして花嫁に成り代わる。適当なところで富豪の家から抜け出すつもりだったラムダンだが、婚儀の初夜、媚薬で自由にならない身体を仮の夫となったウルジに激しく犯され、翻弄されてしまい――?
富豪の跡取り息子・ウルジ×妹と村のために花嫁となったラムダン
の二人が織りなす、異国もの嫁入りBL。
子どものころに一目ぼれしたラムダンを手に入れるため、家の権力や周囲の人間など使えるものはすべて使い、なかば無理やり嫁に迎えるというとんでもな方法で恋を実らせる一途系執着攻めの見本のようなウルジ。
物語の冒頭からさっそく、婚儀の初夜で無理やり・・という(最高)シーンからスタート。
「今日からお前はオレの嫁だよ」
と迫るウルジの執着攻めっぷりが素晴らしい。ともすれば怖い。笑
ラムダンが一方的にいいようにされる気弱な性格でなく、反撃に出る勝気な性格なのもまた良いのです。
読み進めるうちに、ウルジからラムダンへの想いが幼い頃から抱き続けた一途で深い愛情と憧れだったとわかると、よりいっそう二人のやりとりが味わい深いです。
始めこそ執着攻めが過ぎて読み手に怖いとさえ思わせるウルジですが、
富豪の跡取りという権力と財力を兼ね備えた寡黙な美形であり、ラムダンさえ手に入るならほかはすべて捨ててもいいと考えている一途な愛情と包容力の持ち主という高スペックなスパダリ。
そんなスーパーダーリンなウルジに次第にほだされていくラムダンの変化も見どころ。
二人の気持ちが通じ合っていくまでの過程はもちろん、世継ぎ問題、一夫多妻制問題も起こって展開から目が離せません。
また舞台が異国とあって、登場するキャラクターたちの身に着けている装飾品や衣装も美しく、ためこう先生の綺麗な絵柄で描かれる紙面はどのページも華やかです。
「ララの結婚」は2024年2月現在、6巻まで発売されています。
受けをめぐる当て馬展開大好き人間としては、5巻から登場した貿易船の長・アウラとラムダンの今後の展開も非常に楽しみ。6巻になってなお、わくわくが止まりません。
「お金ありきの関係ですが」櫻井ナナコ
「誰も信じない そう誓ったのに…」
平凡なサラリーマンだった柳井真は半年前、親友の連帯保証人になり3千万の借金を抱えてしまった。借金を返すため男娼になった柳井は質の悪い客の相手をする日々に耐え、慣れない”男とのセックス”を繰り返している。そんなある日、偶然出会ったヤクザの牧に5倍の価格で専属の男娼にならないかと持ちかけられ――。
引用:https://booklive.jp/product/index/title_id/822664/vol_no/001
「一目惚れした」と専属契約を持ち掛けるヤクザの牧×借金返済のために嫌々ゲイ向け男娼をやっているノンケの真
二人の出会いから進展する恋模様を描いた、櫻井ナナコ先生の「お金ありきの関係ですが」。
親友の連帯保証人になったばかりに借金を抱える羽目になり、ゲイ向け風俗で嫌々男娼をやっているノンケの真。
連帯保証人は本当に怖い・・
安易になるのはダメ! 絶対!
※なぜ連帯保証人が怖いのかの理由については以下の特集ページ内で少し詳しく触れましたので疑問に思った方はこちらをご参照ください。なぜBL漫画の感想ブログで私は連帯保証人について語っているのか・・
攻めの牧は、26歳という若さにして時期若頭候補のヤクザ界のエリート。
「一目惚れした」と男娼である真に専属契約を持ち掛けたかと思えば、通常の5倍の金額で毎晩買って抱き、護衛のためにと自分の部下をつけたり、好きに使っていいとブラックカードを渡したり、となかなかなのスパダリっぷり。
これが真だけの特別待遇かと言えば、過去の愛人たち(男)にもどうやら好きにやらせていたようだと読み取れる描写もちらほらあるのでそのあたりはさすがヤクザです。
牧は見た目は、今っぽいイケメンチンピラ、あるいはチャラホスト風なのでヤクザ設定を忘れそうになるのですが、ところどころでしっかりヤクザしています。
過去には愛人たちもいた経験豊富な遊び人ヤクザにとって、気まぐれに買い始めた男娼が特別になっていく──。
親友に裏切られ人間不信に陥っていた男娼が、ただの金払いのいい客だったはずのヤクザに惹かれていく──。
「お金ありきの関係ですが」のタイトル通り、お金ありきの関係だったはずが徐々に変わっていく二人の関係と心境が見どころ。
ヤクザと金で買われる男娼という設定ではありますが、重めのシリアス系ではなく、甘々溺愛系作品です。
男娼ものBLがお好きな方はもちろん、受けを溺愛する攻めがお好きな方にもおすすめです。
2024年2月現在、2巻まで発売されています。
「酷くしないで」ねこ田米蔵
勉強ばかりで友達ゼロ。あだ名は「メガネ君」。そんな眠傘は、次の試験で順位が下がれば、奨学金をはく奪されてしまう。一方、試験で赤点だと留年決定の真矢。正反対の2人が不思議な共通点で急激に接近! 強引にHしたがる真矢の誘いに混乱しつつも、無料の家庭教師というエサに釣られて、ついつい真矢の部屋に通ってしまう眠傘なのだが…?
引用:https://booklive.jp/product/index/title_id/233222/vol_no/001
スクールカースト最上位の遊び人・真矢×冴えないガリ勉ぼっち・眠傘
同じ高校にいながら正反対の世界に生きていた二人が出会い、恋に発展していく様子を描いた、ねこ田米蔵先生の「酷くしないで」。
格差BLなど、周囲から見ると「なんであの二人が?!」という組み合わせのカップルがお好きな方にはたまらない作品。
イケメンでモテまくるスクールカースト最上位の遊び人・真矢と、成績は抜群だが冴えない地味なガリ勉ぼっち・眠傘。接点のない二人の始まりは、カンニングをネタに真矢が眠傘を脅して、校内で強引に体の関係を持ったことから。
始めは真矢を拒み続けた眠傘だったものの(経緯を考えればそりゃあそう)、真矢の人となりや自分への想いを知るうちに、心も体も徐々に慣らされ篭絡されていく様がたまりません。
そして、眠傘だけが真矢に振り回される関係なのかと思えば、実際は眠傘にどっぷりハマった真矢が無自覚な眠傘にぶんぶん振り回されるという、パッと見との力関係のギャップも見どころ。
巻数が長く続く人気シリーズだけあって、山あり谷あり展開のストーリーはとても読み応えがあります。
二人の間に様々な問題が持ち上がり、そのたびに傷つき傷つけ、すれ違い、愛を確かめ合い──。
切ないシリアス展開も、甘々で多幸感たっぷりの展開も両方楽しめます。
攻めが受けを溺愛する作品がお好きな方、格差BLがお好きな方にもおすすめの作品です。
2024年2月現在、11巻まで発売されています。
単行本未収録作をまとめた電子限定の「酷くしないでplus+」や、真矢の家庭教師である小鳥遊彰がメインのスピンオフ「酷くしないで 小鳥遊彰編」も発売されています。
本編自体の巻数も多くスピンオフも出ているため、長編のBLを読みたい、面白い作品をたっぷり読みたいという方にもおすすめのシリーズです。
王子様系やオレ様系など、受けを溺愛するスパダリ攻めが登場するおすすめBL漫画をご紹介してきました。
どの作品も魅力的な面白い作品ばかりなので、気になる作品があればぜひ読んでみてください。