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10代の学生時代に出会い、20代でお互いに働き始め、時にはすれ違いながら30代で落ち着いて・・
などなど。
十数年あるいは数十年という長い年月で変化していく二人の人生を追ったBL漫画をご紹介いたします。
「Life 線上の僕ら」常倉三矢
下校途中の一人遊び「白線ゲーム」で偶然出会った生真面目な伊東と無邪気な西。恋に落ち、「白線の上だけの逢瀬」にもどかしさを覚えた伊東は咄嗟に西へキスしてしまって……高校生から大学生、そして大人へ―――変わらない想いと、変わりゆく現実の狭間で愛に翻弄された二人の男の人生を描いた感動の話題作。
引用:https://booklive.jp/product/index/title_id/433697/vol_no/001
『17歳 恋に落ちた。
19歳 求め合う同じ熱。
28歳で知る、愛の苦さ。』
コミックス帯に書かれた煽り文句が目を引く、常倉三矢先生の「Life 線上の僕ら」。
17歳の高校時代の出会いから晩年まで、二人の数十年にわたるまさに“人生を描いた”作品。
出会って惹かれ合い、愛し合い、時にすれ違った二人の数十年が一冊の中にぎゅっと濃密に詰め込まれていて読み応えがあります。一巻完結の作品とは思えないほど、上手くまとまっているなぁと。
読み終わったあとは映画を1本見終えたような充足感があります。
高校生の頃に通学路で偶然出会った伊東と西。学校の行き帰りに道端で会うだけの友人関係から、惹かれ合い、恋人として大学生時代を過ごし、社会人になり。共に大人になっていく二人。
やがて企業でサラリーマンとして働き始めた伊東と、夢を捨てきれず脚本家を目指した西。
お互いの気持ちさえあればよかった学生時代と違い、年を重ねるにつれて様々なしがらみに捕われていく伊東と、変わらない西。
変わっていく伊東の態度に傷つく西のシーンがあまりに切ない。
でも、環境に引きずられるように変わっていってしまう伊東の心境は、大人の読者ほど「人生にはそういうこともある・・」と共感もしてしまう部分かもしれません。
シリアスな展開はありながらも、全体的にどこかふんわりファンタジーのような空気も漂っており重くなりすぎない内容になっています。
二人の出会いのきっかけにもなった白線ゲーム(“白線以外を歩いたらダメ”という、小学生の頃にやったような他愛のない遊び)や、タイトルの「Life 線上の僕ら」。
“一本の線”が、作中のあらゆるところで効果的な演出となって効いています。
『白線の先には、運命の人がいる。』
この作品の感想か口コミだったか、はたまた何かの煽り文句だったかでお見かけしたこの言葉がずっと胸に残っています。
特にラストシーンは涙でページが滲みました。
また、タイトルのほか主人公二人の名前の伊東と西という名前も、おそらく作者様は意味を持って付けられたのではないかな、と。
東から昇った太陽がやがて西に沈むように、二人で共に生きる人生の始まり(出会い)と終着点までを見せてくれた作品だからこそのキャラクターの名付けなのかなと、読み終わってふと思ったりしました。
長い年月を生きていく二人の人生を追ったBLを読みたいという方におすすめの作品です。
「Life 線上の僕ら」は、ドラマCD化と実写ドラマ化もされています。
ドラマCDでは、西夕希役を興津和幸さん、伊東晃役を新垣樽助さんが演じられています。
実写ドラマでは、西夕希役を楽駆さん、伊東晃役を白洲迅さんが演じられています。
「Life 線上の僕ら」の実写ドラマは、U-NEXT(ユーネクスト)やHulu(フールー)といった動画配信サービスで見ることができます。
「アステリスク」鳥野しの
好きと言えない。ぼくはただの家庭教師で、君とは体だけの関係でしかない。大学生の澤は、家庭教師先の高校生・七央に片思いしていた。七央は将来有望なバレエダンサーで、傲慢で甘え上手な少年。そんな七央にはいつも彼女がいて、澤は振り向いてもらうなど考えてもいなかった。しかしある日、澤の色気に気づいた七央に「オレ、先生とセックスしてみたいかも」と言われ、体だけの関係を始めてしまう。それが、2人にとって十数年にも及ぶ切ない恋の始まりだとも知らずに――。
引用:https://booklive.jp/product/index/title_id/509749/vol_no/001
年下バレエダンサー・七央×健気な家庭教師・澤
出会いは高校生と大学生だった二人の、その後の十数年までを追った鳥野しの先生の「アステリスク」。
家庭教師の大学生・澤(受)から、教え子の高校生・七央(攻)への片思いという関係から物語はスタート。
将来有望なバレエダンサーである七央は、才能にあふれ、見た目も良くそれゆえ傲慢。それなのにちゃっかり甘え上手でもあり、澤はダメだと思いつつ心を寄せ続ける。
彼女も途切れないモテる七央のきまぐれから、体の関係を持つようになった二人。
七央に振り回されながらも寄り添おうとする年上の澤はどこまでも健気。でも、そうやって澤を振り回す(ように見える)七央もまた強さともろさが共存しており、まだまだ成長途上という不安定さがまた魅力。
高校生の頃は澤より背も低く、まだまだ“少年”の面影を残していた七央も、作中でどんどん大人になり澤の背を越します。
夢を追う少年と恋を追った青年が大人になるまでと、大人になってから──。
十数年にわたる二人の関係と恋を描いた作品です。
ラストまで読んで、「アステリスク」というタイトルに込められた意味に気づいたときに「そういうことか」とハッとしました。
アスタリスク またはアステリスク(英: asterisk)は、約物のひとつで、中心点から放射状に伸びる数本の線分で構成される記号である。
英語の asterisk は後期ラテン語を介して古代ギリシア語の「小さな星」を意味する言葉に由来している。
日本語において、星号、星印、星、アスタとも呼ばれる。
引用: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』アスタリスク
タイトルの「アステリスク」は何を指していたのか──。
気づいたときに、二人の物語がさらにじんと胸に沁みました。
切なさとほろ苦さを含んでなお甘さもある、大人もじっくりと噛み締めて楽しめるBL作品です。
「ドラッグレス・セックス」エンゾウ
罹患すると性別を問わず患者自身に好意を持つ者に対して性的興奮を誘発させる原因不明のアレルギー「フェロモン症」。
引用:https://booklive.jp/product/index/title_id/393194/vol_no/001
その症状は相手に対する好意の強さに比例する。
オフィスデリの店員の性的視線に怯える堅物サラリーマン、「フェロモン症」を利用し女とヤリまくるヤリちん男子、
自ら「フェロモン症」の治験者となり特効薬を開発する研究者達など、奇病が巻き起こす激情とエロス(&ラブ?)をコミカルに描いたハイテンション・オムニバス!!
『フェロモン症』を軸にした短編が収録されたオムニバス形式の「ドラッグレス・セックス」。
『フェロモン症』という設定が新しく、その設定を活かして最中シーンがかなり多い&濃厚な作品です。
作中では数組のカップルが登場しますが、その中でものちに単独でコミックスが発売され人気となったのが『辰見と戌井』編。
高校時代に体の関係先行で始まった二人がその後、二十代、三十代と年を重ねていく様子を見守ることができます。
最初の読み切り短編では、攻めの戌井から受けの辰見への一方的な好意と執着で無理やり始まった(煽ったのは辰見)、殺伐とした関係だった二人。
巻数が進み、年を重ねるごとに体だけでなく心の結びつきが強くなっていく様子は感無量です。最終巻を読み終える頃には、初めの頃の二人がウソのような関係に。
いい意味で戌井はいつまでも変わらず、辰見は大きく変わったなと。読後はじんわりと温かい気持ちになれます。
最初の短編集である「ドラッグレス・セックス」を読んだときには、まさかこんな気持ちになるとは思ってもみませんでした(笑)
「ドラッグレス・セックス」だけを見ると、濃いキャラたちや設定が多い&最中シーンが多くて濃厚なのでそっち方面にも耐性のある方向けかなという印象なのですが(それはそれでまた良い)、続編の「辰見と戌井」編を読んでいくと深みが増して素晴らしいです。
どろどろ系最中描写がお好きな方には特におすすめです。
大人しめの黒髪が攻めの戌井、明るい髪色で柄悪めのイケメンが受けの辰見なのですが、この辰見が最中シーンではそれはもうぐっちゃぐちゃになります。
オムニバス形式の「ドラッグレス・セックス」ののちに発売された「ドラッグレス・セックス 辰見と戌井」は全3巻で完結しています。
※辰見と戌井編は全3巻ではありますが1巻、2巻、3巻の表記ではなく、無印の「辰見と戌井」が1巻、そのあとに上巻と下巻が発売されており、これらが2巻と3巻にあたります。
- ドラッグレス・セックス 辰見と戌井
- ドラッグレス・セックス 辰見と戌井(上)
- ドラッグレス・セックス 辰見と戌井(下)
ヤリチンの辰見(たつみ)はフェロモン症の罹患者にも関わらず、
抑制剤を飲まずに校内の女とヤリまくる日々を送っていたが、
根暗なクラスメイト・戌井(いぬい)が自分のフェロモンに反応していることを知り、
興味本位で戌井を誘惑するも逆にメチャクチャに犯されてしまった。(「ドラッグレス・セックス」より)
戌井の強引な押しに負けて付き合い始める二人だが…
前作に読み切りで登場した辰見&戌井のその後を描いた待望のシリーズ続刊!!フェロモン症パンデミック再び!!!
引用:https://booklive.jp/product/index/title_id/543820/vol_no/001
絶倫一途なオタク男子×元ヤリチンツンデレ流され系
不幸なハプニングから真実の愛は生まれる――?
体の関係先行BLがお好きな方はもちろん、受けを溺愛する攻めが好きな方、ヤンキー受けがお好きな方にもおすすめの作品です。
10代、20代、30代・・
二人の出会いからの十数年あるいは数十年という長い年月を追ったBL漫画をご紹介しました。
年月を経て変わることもあれば、変わらないこともあり。
読み応えのある作品ばかりですので、気になる作品があった方はぜひ。